モルモットの基礎知識

モルモット

1、モルモットはこんな生き物 

大きな頭に丸々とした体、短い手足でトコトコ歩く姿がとても愛くるしい動物です。

尻尾がないためお尻が丸く、見る人すべての心を和ませてくれるモルモット。

群れで暮らす動物であり、声とボディーランゲージで多くのコミュニケーションをとることが出来るため、一緒に暮らす時間が長くなればなるほど多彩な表情を見せてくれるようになり、一緒に遊ぶことが楽しくなることでしょう。

モルモット

2、歴史 

近年のDNAの研究でモルモットは紀元前5000年頃、アンデス地方で食肉用にペルーテンジクネズミを家畜化して誕生したと考えられており、人との付き合いが長い動物です。

15世紀にスペインとポルトガルへ持ち込まれたモルモットは、16世紀に中部ヨーロッパへ広く伝えられ、17世紀以降にはペットとしてヨーロッパ全土で飼育されるようになりました。

モルモットが日本に伝わったのは江戸時代末期の1843年、オランダ人によって長崎に持ち込まれました。

明治に入ると、温和な性格と飼育のしやすさから、医学のための実験動物として盛んに活用されるようになります。

日本では実験動物としてのペットとしてのイメージが強く、ペットとしての人気は高くないモルモットですが、ヨーロッパやアメリカでは非常に人気があり、ペットとして400年以上の歴史があります。

モルモット専門誌が発行され、大々的なモルモットのショーも開催されています。

魅力がいっぱい詰まったモルモットが、日本でも人気のペットとなる日は近いでしょう。

 

 

3、分類 

分類:げっ歯目テンジクネズミ上科テンジクネズミ科テンジクネズミ属

学名:Cavia porcellos

英名:guinea pig

蘭名:cavia

 

4、どんな体をしているの? 

身長:約20~40㎝

体重:オス約900~1200g  メス約700g~900g

寿命:約4年~8年

:代表的な目の色は黒色や茶色、その他に赤い目の子もいます。頭の側面についているので、広い範囲を見ることが出来ますが、視力が悪くボヤっと見えている程度と言われています。

:キクラゲのようなウネウネした形をしており、耳が垂れている子や立っている子もいます。聴力が優れており、離れた場所でご飯の準備をしていてもすぐに気が付いてプイプイ鳴き始めます。

:優れた嗅覚を持っています。ヒクヒクと鼻を動かして周りの匂いを常に嗅ぎ分けています。鼻の動きが止まった時は緊張や警戒をしている時なので、リラックスできるように原因を排除したり、そっとモルモットのペースに合わせてあげましょう。

:モルモットの歯は一生伸び続けます。牧草などの繊維質が豊富な食べ物をすりつぶして食べることですり減るようになっています。そのため、繊維質豊富な食べ物が不足してしまうと不正咬合などの病気になってしまいます。

:前足には4本、後ろ足には3本の指があります。体の大きさに対して足が小さいため、注意していないと骨折などのトラブルも起きてしまいます、モルモットに適した床材を選んであげましょう。

 

5、品種 

イングリッシュ(短毛種)

 

 

・イギリスで改良され、300年以上前から愛されているもっともポピュラーな品種であり、全身に柔らかくて短い毛が生えています。

・品種改良がされているため、モルモットの中で最も病気に強く、人になつきやすいと言われています。

 

クレステッド(短毛種)

・頭のてっぺんにある大きなつむじ(ロゼット)が王冠のように見えるのが特徴です。全身には短い直毛が生えています。

・我が家は4匹モルモットを飼っていますが、すべてクレステッドとなっています♪

 

 

アビシニアン(中毛種)

・つむじ(ロゼット)が体のあちこちにあるのが特徴です。

・イングリッシュやクレステッドに比べて毛質が硬くゴワゴワしており、少し長め(4~5㎝)の直毛が生えています。

 

テディ(短毛種)

・テディベアのようにくるりと縮れた毛を持つことが特徴です。

・短い毛が蜜に生えており、毛の1本1本がくるりと縮れているため、触れると弾力があります。

・つむじは一つもありません

・短毛種ですが、縮れ毛にゴミや床のチップが絡まりやすいので、手入れはこまめにしましょう。

 

シェルティ(長毛種)

・全身に柔らかく長い直毛の毛が生えているのが特徴です。

・脇の毛が特に長く、頭の毛は長くなりません。

・なめらかな長い毛は、手触りが気持ちよく高級感が漂っています。

・長毛種のため、こまめまブラッシングとカットが必要となります。

 

 

コロネット(長毛種)

・1997年にシェルティから生まれた品種です。

・頭のてっぺんに大きなつむじ(ロゼット)があり、その他の特徴はシェルティと同じです。

 

ぺルビアン(長毛種)

・モルモットの中で一番毛が長くなる品種です。

・頭や背中の毛が一番長くなり、30㎝以上になることもあります。

・直毛や、やや巻き毛、つむじを持つ子もいます。

・こまめまブラッシングとカットが必要となります。

 

 

ティッセル(長毛種)

・頭の毛は短く、体にはウェーブのかかった長い毛が生えています。

・1980年代に生まれた比較的新しい品種です。

・つむじはありません。

・こまめまブラッシングとカットが必要となります。

 

スキニーギニアピッグ

・体毛がないことが特徴の品種です。

・鼻や頭にだけ毛のあるタイプと、全身無毛のタイプの2種類が一般的です。

・体温調節が苦手なため、温度管理に注意が必要となります。

 

メリノ(長毛種)

・頭のてっぺんに大きなつむじ(ロゼット)があり、体にはウェーブのかかった長い毛が生えています。

・日本ではほとんど流通していない珍しい品種。

・価格は流通がほとんど無いため不明です。